入試方式 学生にアンケート AO入試選択肢の一つに
本学には一般入試に加え、AO入試や国際バカロレア入試、グローバル入試、国際学士コース入試などの多様な形態の入試制度が存在する。一般入試は前期のみ実施する学部がほとんど。理学部と経済学部でのみ、前期入試に加えて後期入試が実施される。
AO入試とは書類審査と面接などを組み合わせることにより、能力、適性や学習に対する意欲、目的意識などを総合的に判定する入試制度。本学はAO入試に力を入れており、2021年度にはAO入試での入学者が全体の3割を超えた。本学のAO入試にはAOⅡ期およびAOⅢ期と二つの入試方式が存在する。
AOⅡ期では10月頃に出願し、11月中に試験を受験、12月中旬には合否が発表される流れとなる。試験では書類、面接、筆記の3つの審査をもって合格を決める。本学では「優れた学力」を重視するため、筆記試験の配点が高くなっている。これらは指定校推薦や他の大学のAO入試と同時期の試験となる。
AOⅢ期では大学入学共通テスト後の出願、共通テストの点数による選抜、試験の実施、そして2月中の合格発表となる。この制度は共通テストの配点が高く、どの学部でも7割程度またはそれ以上の配点を占める。
その他の国際バカロレア入試やグローバル入試、国際学士コース入試等は特別選抜入学試験に分類される。この制度ではほとんどの学部、学科、制度で募集人数が若干人とされている。
本紙では本学学生を対象としたアンケート調査およびAO入試入学者2人に対する取材を行った。本アンケートは6月上旬にインターネットを通して行ったもので学生42人から回答を得た。
アンケート調査によると、特別選抜入学試験を知っている割合は低く、全体の半分に満たなかった。一方で、一般入試やAO入試はその割合が9割を超えており、AO入試の知名度の高さがうかがえる。AO入試を受けた理由については、「受験回数を増やすため」「周りの大人に勧められた」、「早く合格したかった」の三つに多くの票が集まった。AO入試を受ける場合、同時に一般試験の対策をすることも多い。
実際にAOⅡ期を受けた医学部1年生は「志願理由が決まっていた上、過去問は筆記試験3年分しかない。そのため、AO入試のための準備によって一般受験の勉強が妨げられることは特になかったように思う」と話す。AOⅢ期を受けた農学部1年生は「出願した後はAO入試で受かるかもしれないという期待がある分、二次試験の勉強へのモチベーションが下がっていた。」と答えた。
他大学に比べてAO入試での入学者に割合が多い本学。「入学後に入試制度による学力や扱いの差を感じている」と答えた学生は全体の6分の1と少なかった。いま一度自分の利用する入試制度について考えてみてはどうだろうか。